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ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきた

以前から気になっていた暗闇

DIALOG IN THE DARK に行ってきた。

90分間、視覚に頼らずに

イベントにチャレンジしたり、コミュニケーションを図る

非日常空間。

 

暗いところ大好きな私にうってつけの場所。

誰か誘おうか迷って、けっきょく一人で行ってみた。

 

Gigazineの記事*1で、どんな雰囲気なのは知っていた。

原宿駅から、多少迷いながら会場に着く。

薄暗い待合スペースと、明るいスタッフさん、

それに少し興奮ぎみの、おそらく体験後の参加者たち。

受付を済ませてロッカーに荷物を置く。

触る絵本の中の、迷路をやりながら開始時間を待った。

 

この回の参加者は5名。

2人組が2つ、それと私。

このグループに、暗闇のエキスパートこと

視覚障害の方が案内人となって暗闇を探検する。

 

手さぐりするときの手の出し方、

白杖の使い方などを教わってから

それぞれが白杖を持って進む。

意外と白杖の種類があって、

杖にできそうな太さのもの、軽くて細いもの、

杖先の素材がゴムのようなもの、さらさらしたもの。

足元の探り方によって好みが出そうだった。

 

見えなくても目は開けていた。

たぶん、集中するときは目を閉じていた。

触り心地に頼りそうだったけれど、

音が一番空間を把握しやすかった。

(こうやって思い返しているときでも

映像として記憶に残っていて、

まるで伝聞で聞いた場所を思い浮かべるみたいだ。)

あと、肌で感じる空気の流れ、温度差。

1mくらいの距離になると嗅覚も活躍する。

水の匂い、木の匂い。

飲み物を飲んだりするスペースでは、飲食物の匂いもある。

最終的に、触るのが一番わかりやすいのだけれど

伝い歩きをするには世界は広すぎるんだな、と思った。

 

新春企画で、書初めをした。

見えないなかで、筆と墨を扱うスリル。

字のバランスをどうやってとればいい?

筆を硯の上で撫でながら、必死で考える。

こんなふうに筆の感触を感じるのも楽しくて

書いたときの手応えは、書道の楽しみを感じた。

筆の書き心地って、こんなに多彩なんだ。

 

最後に、ほんの少しの明かりがある空間で

目を慣らしつつ、感想を言い合う。

「早く明かりを見たかった」

という方が多くて、やっぱり暗闇=恐怖というのが

強いのだなと思った。

 

私は視覚情報からの解放、を感じた。

不謹慎かもしれないけれど、ずっと視力をなくしたかった。

本を読むのも、写真を撮るのもすきだけれど

視力に頼り過ぎて生活することに疲れていた。

依存しきって、他の感覚が鈍くなっていくんじゃないか。

だから、まったく見えない環境は居心地がよかった。

ちゃんと、他の感覚を使って認識してゆく

順応していく自分を確認できて安心した。

 

見えることで満足してしまっている。

触らないと分からないことも、もっとあったはずだ。

視覚に頼り過ぎない生活を想像しながら

明るい世界も見ていきたい。

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