私は雨がすきだ。
ほこりっぽい街並みが洗われてゆくのも
窓を流れていくひかりのひとすじも
きらきらしていて、それでいてまぶしくない。
こんなにすきなのに、
どうして雨の日は不便になってしまうんだろう。
傘なんて、片手がふさがるし
濡れた長物を持った人間は密集しているしで
見とれているだけではいられない。
濡れた傘を持って、
人混みの中でうまく扱える自信がなかったから
傘袋を買った。
もともと、折りたたみ傘用の傘袋を持っていて
用がすんだらすぐ片づけられて、便利だなと思っていた。
長い傘用のはずっとほしくて、でもなかなかなくて。
ちょっとした雑貨屋さんで扱ってはいるのだけれど
気にいったデザインのを見つけるのに時間がかかった。
ようやく見つけたそれは
上下に吸水モールがついてるもので、
下の部分が折りたたんだり、先端を出せたりする。
立てかけておくときは、傘の先端を出して、
肩にかけたりしているときは折りたたんで。
特に快適だと思ったのは、電車で座っているとき。
濡れた傘だと、ある程度離して持っていたいから
腕が疲れるんだけど、これだと足に密着しても平気だから
自分も、周りの人も楽。
電車やバスで遭遇する、ちょっと気のきかない人を見るたび
傘袋を設置してくれないかなとまで思うようになった。
近年は嵐の日も多いから、
傘がさせないなと思ったら、潔くポンチョを着ている。
室内に入る前に、
フードをつかんでざっと脱いで、
内側を外に出すようにくるくるっとまとめてバッグにぽい。
風に抗う腕力なんてないのだ。
できれば、足元をまもるなにかがあればいいなと思って
目下捜索中。
実は、２ヶ月くらい前から
長い傘が壊れてしまっていて、自分の傘がない。
折りたたみ傘で凌いでいるけれど、
もうなんか、これでいいかなと思い始めた。
どうせなら、いい折りたたみ傘を使ったほうがいいんじゃないかと。
そう思って、ざくざく検索した。
条件としては、
・軽い
・小さい
・ハードケース
軽い小さいは、腕力とバッグの問題で、
ハードケースは、それなら傘袋もいらないなと思って。
有名どころだとワインボトル傘だけど、
ちょっと似合わない・・・。
次に見つけたこれ！
閉じた状態だとリレーのバトンみたいなスリムさで、
水を切るのも簡単、って
最高のコンセプトだったんだけど、
レビューみたらまるで中身が伴っていないようだったので断念。
値段も値段だったので、冒険には至らず。
最後に候補に残ったのが、タンブラー型のもの。
やや太いなあと思いつつも、使い易そうだったので。
こちらはレビューが見つからなくてどきどき。
調べてみて思ったけど、
ハードケースのものってほんとに少ない。
防水布っていったって、撥水機能なんて２年もてばいいほうなのに
布任せにしていいものかしら。
レジ袋に入れてガサガサさせるのもみっともないし、
もっと工夫してほしい。
あと、絶対に濡れるものなのに、
骨が錆びる素材なのも解せない。
風で折れるような素材を使ってるのとか、
何を目的としてるのかさっぱりだ！
最後に不満を書き散らかしてしまったけれど、
私が、いいものにきちんとお金を払えるようになったときに
素敵なものが出回っていますように。
