初めて一人暮らしをしたのは戸田市だった。
ボートコースと、競艇場と、倉庫街のまち。
道端に赤鉛筆が落ちていたり、
学生の休みシーズンには合宿にきた
体格のいい集団がスーパーで買い物をしていたり、
路駐しているトラックを縫ってトラックが走っていたり、
そんな光景が懐かしい。
小学校が近くにあったのもあるけれど、
とにかく子どもが多かった。
配布されている市の広報で、
子育てしやすいまちとして評価が高い、と書いてあった。
確かに、歩道が広めに整備されていたり、
巡回バスが高頻度で走っていたり、
公園もきちんと整備されていて、
傍目から見ていても、育てやすい雰囲気がある。
困っている子連れの親子を見ることが少ない。
当時は夜遅くに帰ることが多かったのだけど、
お巡りさんがパトロールにきてくれていたり、
目の前で人が倒れたときなんかも、
すぐに誰かが助けに寄ってきてくれたりして、不安がなかった。
夜のお散歩も、何度かした。
流星群の日に、荒川の河川敷に寝転がったり
当てなくふらふらと歩いて、夜の川の音を聞いたり
用水路沿いの桜を浴びにいったり。
印象的ないくつもの夜。
大好きだったけど、引っ越さなくてはならなくて、
その後も何度か引っ越した。
今年中にまた引っ越すつもりで、
どこに住むか、実際にいろんな街を歩いてみようと思っている。
すきな街が、増えるといい。
今週のお題「僕の住む街・私の地元」