容れ物をもとめて

4月から、ほんとに元気がなくって、
食べるのがしんどくって、だからエネルギーもどんどん失われていって
7月にはとうとう仕事ができなくなってしまった。

 

その間になにもしてなかった訳じゃないのだけれど、

あんまりよくはなっていなくって、
そんな折に、漢方相談をしてきた。 

 

駅から少し離れたお店に、迷いながら辿りついて。
物腰やわらかなおにーさんと30分ほど話をして

症状を説明した


―その受け方からして素晴らしくて
つらい症状のことを話すと「それはお辛かったでしょう」とか
改善したことを話すと「それはよかったですねえ」とか
それはもう表情豊かに聞いてくれた―

そして、聞き終わると、
「よくわかりました。あなたの症状は、明確な原因と対策があります」
食事をしても、栄養を吸収する力が弱っていること。
せっかく吸収した栄養も、きちんと使う力も衰えていること。
気力があるから、そのわずかな力を使いきってしまって
今は力尽きてしまっていること。
ちゃんと、歴史ある東洋医学の理論に基づいて説明してくれた。

ああよかった。
ストレスのせいにされては、理不尽さを募らせていた
その気持ちがふっと軽くなった。
環境のせいなんかじゃない。私が選んだ場所は間違いなんかじゃない。
心の中の悪魔なんて潜んでいない。誰も悪者じゃない。
そう。思い当りもしないストレスのせいにされて
姿の見えないものに心を荒らされてると、一瞬でも思うのは
すごく苦しかった。


晴れやかな気持ちで薬を受け取って、最後に
「ほんとに、無理しちゃダメですよ」
って、おまけでとっておきの薬をお守りとしてくれた。
白くてまんまるの薬。それをかわいい巾着に入れて、丁寧に結んでくれて。


きっとよくなる。
元気になれる。