平たく言うと、遺言書をしっかり保管してくれる制度のこと。
法務省リンク:自筆証書遺言書保管制度
死ぬのは確実な予定なので、いつ死んでもいいように準備しておくの、大変清々しくておすすめ。
きっかけ
親族が立て続けになくなり、相続当事者になった。
法定相続人について調べていたら、法定のままだとけっこうめんどくさいことになるぞと気付いた。以下は私のことに限らずの例示。
・配偶者が亡くなると、配偶者の親と分割しなきゃいけない(ローンとか残ってるのに現金まで取られるのめっちゃキツくない?)
・上記の場合で、幼い子供が相続人になる場合でも、法定の相続手続きをしなきゃいけない(子供の印鑑登録証明書なんてないよ!)
・兄弟が多くてかつみんなバラバラの土地に住んでいる。(遺産分割協議書なんて誰も主導してくんない)
若くてさして資産もなく家族もなくなら心配ないかもしれないけれど、老後資金3000万とか言われている昨今のそこそこのお年頃の方は、ちょっと気になるのでは。
目的
自分および家族が亡くなった際の資産の保護をしたいというのと、
相続手続きの簡略化。
遺言書ってただ書いて保管しておくだけだと、弁護士を呼んで、相続人の雁首揃えて検認ってのをしなくちゃならないのだけれど、
法務局に預かってもらうこの自筆証書遺言保管制度だとそれが省略できるとのこと。
あと遺言書があるよ!って通知もしてくれるらしいので、死んでからも安心。
やったこと
冒頭のリンクから制度を確認し、まずは自筆証書遺言書の作成。
ほぼ例文で目的は果たせそうだなと思って、下書きをしつつ、
表記についても細かいお作法があって、寄付するときは遺贈する、と表記するとか
余白のルールに厳しいとか。
あとA4の紙を準備するのがけっこう難しいというか、こういうの普通便箋を使うと思うんだけれど、A4の便箋なんてないし、レポート用紙も余白のルールを満たしていないしで、結局普通のコピー用紙を使うことになった。
余白を取るべきスペースをサインペンで囲って、それを下敷きにして本紙を書いた。
訂正を考慮して、行間も多めに。
その後、行政相談窓口を使って、弁護士先生にチェックを受けた。
相談窓口程度だと、本当の本当に問題ないか確認することはできないけれど、シンプルなので問題なさそうだと思った。
自筆証書遺言書ができたら、法務局に予約。住んでるところの管轄を調べて予約する必要がある。予約は専用サイトからできる。
私の行った法務局は看板も見当たらず、いつも行ってる人向けの手続き機関という感じではあったが、各所の人々は親切で、まっすぐ窓口に行くことができた。
申請書を現地で書くつもりで行ったものの、窓口付近に置いておらず、声をかけて初めてでてくるシステムだった。
登録待ちの時間を含めて約30分で手続き完了。
感想
やる前まではハードル高かったけれど、終わってみれば簡潔な手続きだった。
どこに行っても何を見ても公正証書遺言を勧められるけれど
そこまでやるほどの当事者感がないならばこっちを使ったほうが断然手軽だと思う。