少し前、桜が満開の頃に星野リゾート界 加賀に泊まった。
小松空港についたときから、帰る時まで晴天の下の満開の桜が映えていた。
「こんなに晴れるのは珍しいんですよ。いい時に来ましたね」とのこと。
まずは観光名所の東尋坊へ。
風もさほど強くなく、波も穏やかで、きらきらの日本海。
海沿いの岩場としては意外なくらいつるっとした岩肌で、あれは風化によるのか、岩の性質なのか。
駐車場から海までの道は数々のお土産屋さんと飲食店があり、今や首都圏で食べることができない生うにの握りを堪能した。
ちなみに、なぜか女性二人と男性一人の若い3人組が複数いて、アクティブに岩場を移動していた。うらやまけしからん。
その後水族館巡ラーとして、越前松島水族館に立ち寄り。
ホルマリン漬けが大量にあり、研究機関として、教育機関としての意図を強く感じるところだった。
他の水族館ではあまりタッチプールにいない生き物も触れるし、餌やり体験もできるしで、非常に刺激的。
ミズタコの大きな個体を触れたのは感動した。あのひとたち、あたたかいのね。
イルカショーのときに、個体ごとに名前らしい名前ではなく記号で呼んでいるのも好感が持てた。
名前ってエゴの押し付けって側面があるからね、ちゃんと生き物に向き合う姿勢としての記号、とてもよいと思う。
15時少し過ぎに星野リゾートにチェックイン。
マッサージの予約をしてあったので、チェックイン後すぐに受けた。
これがいわゆるホテルのマッサージとしてはかなり高レベルの施術で、
サウナでいう”ととのう”が、長時間続いている感じ。3日くらいもったと思う。
桜の見える露天風呂を楽しんでから夕食。
食材の豊かさ自慢の地域ですから、すべてがおいしい。
あんなに大きくてふわふわの鮑、初めて食べたよ…。
今回一番気に入ったのが、「古総湯」と呼ばれる山代温泉の公衆浴場。
洗い場もなにもなく、入ったとこで服を脱いでそのまま湯浴みするスタイル。
湯霊に感謝し、エネルギーをいただく場なので、熱くても水は足さずに湯もみせよとのこと。
これがめちゃくちゃ儀式っぽくてよかった。
このご時世だから誰もしゃべってなくて、温泉に向き合ってる感じがいい。
高い天井だから空気もこもってなくて、でも寒くもなく。
夜と朝、2回行ったけどまだ行きたい。古総湯入りにまた行きたい。
翌日は金沢21世紀美術館行って、兼六園ももちろん行こうとして、
あまりの広大さにあきらめて自転車で入口らへんを流して終わった。
みんな浮かれるよねってレベルの桜満開の道々で、たくさんの人が浮足立っていて、
あの中を限られた時間で歩くのは無理。
旅は心残りを残すくらいがいいのよ、と納得させながらの帰路。
世界に祝福されてるかのような旅路でした。