違国日記を観に行った
原作は4巻くらいからリアタイで追っている状態。
事前に目にした予告に実写化映画にありがちな嫌な感じがしなかったので
当然のように前売り券を買った。
公開当日に観に行こうと思っていたけれど
都合がつかずに公開後3日経ってからの鑑賞。
なるべく感想を見ないで観たいのだけれど、インターネットに住んでいると
自然と目に入ってしまう情報もあるもので
ちらと聞こえてくる評判は
「原作を読んだ人にはあまりしっくりこないかも」と。
あんまり気にしないで劇場に足を運んだけれど
あの評判はそういうことね、とは思った。
がっかりした、とかは全然なくて
実写なりの掘り下げ方とか、原作ではどうしたって聞こえない音とか、音楽とか、
そういうところを大事にしているなって思った。
若さがまぶしいって感じは、実写の、役者さんあっての伝わり方で
原作ではあんまり感じなかった「だんだん可愛く見えてくる」現象があった。
万人受けのためというか、新垣結衣が崩れすぎないためなのか
槙生ちゃんがだいぶ普通の人だったのが
原作を読んでた人のつっかえちゃうポイントなのかなと思う。
彼女の生きづらさの部分で、共感することも多かったし。
原作で掘り下げて、エピソード毎にあった救いが
あの尺に入るために少しずつ削られていて、
初見の人にとって違和感のない作りに微修正された印象を持った。
あのセリフを、あの人が言ってくれたらよかったなって
身構えては「あ、違うんだ」ってなる。
それだけ初見向けになっていたのに
初見で観に行った連れにはあんまり刺さらなかった様子なのが
ちょっと残念。
え、あれ?
最後を残念で締めると、悪かったみたいじゃんね。
そんなことはないんだ。
先述の通りいいなと思ったところはあって
空気感も好きで、
映画の途中でよくある集中力切れる感じもなかった。
原作エピソードをすべて拾わない実写映画って
どういう気持ちで観に行ったらよかったんだろう
というのが自分の課題に残った。
私の死んじゃった母は、原作を先に読んでから映画を見るのが好きだったけれど
どうしてなのか、聞いてみればよかったな。